宗教ではない仏教 ビジネス縁起観 浪 宏友事務所

 

 

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経営理念なんかいらない?

  

 ある中小企業経営者は「経営理念なんかなくても経営はできる」と口にしていました。その会社の事務所に紙が張ってあります。そこには「社員の幸せ」「地域に貢献」と書かれています。そして、その通りの経営をしています。私が見る限り、これこそ生きた経営理念です。ところが経営者は、経営理念なんかいらないと言います。これはどうしたことでしょうか。

 「理念」とはもともと哲学的な用語で、人間としての理想を追求するときなどに使われる言葉です。そこで使われる言葉は格調高く難解なものでありました。こういうことから「経営理念」も、格調高く難解な言葉で、理想的な内容を盛り込むものだと考えられたのかもしれません。

 実際の経営は現実世界におけるどろどろした営みです。売上げ・利益のためには、目の前のできごとと汗まみれになって取り組まなければなりません。そんな中で格調高く難解な言葉を語られてもしっくりこなかったでしょう。こんなことから「経営理念なんかなくても経営はできる」とか「経営理念なんて立派なものは持ち合わせてないよ」と言いたくもなるのではないでしょうか。

 経営理念とは経営者が抱く思いであり考えです。経営の根底を流れる経営者の姿勢です。経営の現場における経営者の心であると言ってもいいでしょう。ですから、経営理念のない経営者は一人として存在しないのです。ただ、自分の経営理念に気付いていない経営者は存在するようです。

 そういう意味で「社員の幸せ」「地域に貢献」は、この経営者の経営理念そのものであったのです。

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経営理念をみつける

  

 ある若い経営者が相談に見えました。「経営理念を作らなければならないと思うのですが、どうしたらいいのか分からないんです」

 この経営者はしきりに「良品」と「納期」という言葉を繰り返していました。しかし、本人はそのことに気付いていない様子でした。

 「いつもそれを考えながら仕事をしてるんですか」と尋ねると「そうだ」という答え。「それならあなたの経営理念は『良品』と『納期』です」と言うと、「えっ」と不思議そうな顔をしました。

 「あなた」が仕事をするとき、いつも心の中にあるもの、いつも大切にしているもの、それが経営理念というものですよ」と説明しますと、「よく考えてみます」と帰って行きました。

 経営者が抱いている思いや考えは、必ず経営に反映します。その思いや考えが経営理念です。経営理念は、経営者自身の中にあるのです。自分の中で、実際にはたらいている経営理念を見つけ出してくださいと、彼に申し上げたのです。

 やがて彼の会社の経営理念が固まりました。

 「良品をつくります」「納期までに納めます」

 彼にとっては何の変哲もない言葉ですし、現に行なっていることです。しかし、経営者が本気で思っていることであり、現実に行なっていることです。それが生きた経営理念というものでしょう。

 経営者が成長すれば経営理念が成長します。経営理念が高まれば、経営がさらに充実してくるに違いありません。

 この若い経営者がまっすぐに成長して、経営者としても成功し、人間的にも成長し、豊かな人生を実現していくことを、心から願ってやみません。

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社長のリーダーシップ

  

 ある会社では、社内の空気が淀んでいます。社長のリーダーシップがあやふやなのです。

 経営環境を認識し、経営判断を行い、意思決定をして、経営行動に踏み出す。これが経営の順序だと思います。ここから社員に指示・命令が出され、日々の積み重ねがなされるのです。

 この社長も社員に指示命令を出してはいるのですが、その内容に一貫性がありません。社員はわけも分からずに振り回されて、やる気をなくすばかりです。

 社長がはっきりしない理由のひとつは、経営理念が確立していないことです。経営理念は会社の柱です。経営理念があやふやでは、柱なしで家を建てようとするようなものです。これでは社員も安心して仕事に打ち込むことなどできないでしょう。

 経営者は経営理念を確立してから経営にあたるのが本筋です。

 価値観(自分がもっとも大切に思うこと)、常時達成型の目的、将来達成型の目的、行動規範、活動領域といった視点から、自分が考えていること、思っていること、願っていることなどを振り返り、検討していけば、自ずから経営理念が確立します。

 借り物の経営理念、思いつきの経営理念、飾り物の経営理念は役に立ちません。自分の中から生まれてきた経営理念だけが、生きたはたらきをするのです。

 経営理念を確立した経営者は、これを社員たちに明かして語り合います。ここから、経営者の心と社員の心がひとつにまとまっていきます。このような社長を戴くのであれば、社員も安心して仕事に専念できるのではないでしょうか。

 社長のリーダーシップのおおもとは経営理念の確立であることを、忘れてはならないと思います。

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貧しい経営理念

  

 一時期、景気の波に乗った形で業績を伸ばしている企業がありました。しかし、周囲からはあまりよく思われてはいませんでした。

 この会社は、不良品ができても客先に納めてしまいます。クレームがつけばやり直します。クレームがなければそれっきりです。

 協力会社に求めるものは、量と値段です。品質の高さを評価することはありません。

 協力会社から上がってきた製品に、自分の会社で手を加えることがありますが、そこで失敗すると協力会社に責任を押しつけ始めます。そんなこんなで、協力会社としばしば論争をしてきました。協力会社も嫌気が差しているのですが、仕事が欲しいから何とか付き合っています。

 不況になって受注がめっきり減りました。売上げが落ち込みます。利益も上がりません。当然のように協力会社に無理難題を持ちかけ始めました。不況の最中であるにもかかわらず、何軒かの協力会社が取引を断ってきました。よほど、たまりかねたのでしょう。

 この会社は、社員の賃金もなかなか上げません。このためでしょうか、いつのまにか中堅社員の姿が見えなくなって、新しい人の顔があったりします。腕のある人が居つかないために、この会社の技術レベルが上がることはありません。

 どうやら「質はいらない、量と値段だ」がこの会社の実質的な経営理念なのです。顧客に対しても、協力会社に対しても、自分の会社の従業員に対しても「質はいらない、量と値段だ」という姿勢を徹底しているのです。

 本当にこれでいいのでしょうか。見れば見るほど聞けば聞くほど、経営理念の貧しい会社だなと思います。貧しい経営理念は、やがて会社も貧しくしてしまうのではないかと、心配になってしまいます。案の定、この会社はだんだん細っていきました。

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社長の愚痴

  

 毎月1回東京で、経営者やビジネスパーソンが集まって勉強会を開いています。講師は私が務めています。

 ある日、久方ぶりに参加した中小企業の社長が、のっけから愚痴を並べ立てます。社員が自分の考えを理解しない、自分の思いを感じ取らない、自分の思い通りに行動しない。

 ちょうどこの日は、経営理念を勉強する日でした。この社長の愚痴を横目に、私は話を始めました。

 経営者は、経営理念を繰り返し社員に語ってください。自ら、経営理念に合った行動をしてください。その上で社員の言動を経営理念で具体的に評価してください。それが経営理念を社員に浸透させるありかたです。これをしないで社員が経営理念を理解しないと言っても、それは経営者の愚痴でしかありません。ざっと、こういった内容でした。

 すると、あの社長が「そのとおりです」と小声でつぶやきました。思い当たる節があるのです。

 彼は社員たちに向かって要求します。俺の考えを理解しろ、俺の思いを感じ取れ。しかし、考えの中身を語りません。思いの内容を話しません。

 社員のやっていることが自分の考えに合ってないといって怒鳴りつけ、社長の考えに合ったことをしても、不機嫌そうな顔でちらりと見るだけです。これでは社長の考えも思いも、社員に伝わりようがありません。

 勉強会でこの社長は考え込んでいました。しかし、その後も改めることはありませんでした。依然として社員たちは社長の考えや思いとはかけ離れたことをやり続け、社長は愚痴り続けています。

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経営理念をこき使え

  

 私は「経営理念をこき使ってください」と、経営者の皆様にお願いしています。現実の中で役立ってこその経営理念だからです。

 「経営理念のはたらき」とはどういうことでしょうか。その具体的なありかたは、経営の全般、業務の全般に見ることができます。

 経営理念が経営計画立案の際に基本的な指針となることはご存じの通りです。経営計画を推進する際にも、経営理念に沿った行動計画を立案し実行することとなります。

 経営理念は、一般社員が業務を推進するときにも、重要なはたらきをあらわします。

 社員が業務を推進しようとすると、しばしば岐路に立たされ、何らかの判断を強いられます。このとき指導原理となるのが経営理念です。いえ、このようなときこそ、経営理念を指導原理としなければなりません。

 業務推進の過程では、必ずクレームやトラブルに見舞われます。この解決のために具体的な施策を立案し、行動しなければなりませんが、このときの指導原理も経営理念です。

 人材育成を図るときにも、経営理念が根本的な指針となります。社員に備えてもらいたい資質・能力は、経営理念によって定まってくるからです。

 こうして考えてみると、経営理念は、経営の現場、業務の現場で、常にはたらき続けていなければなりません。私が「経営理念をこき使ってください」と申し上げるのは、このことを指しているのです。

 決して難しいことではありません。経営者が経営理念を確立して言葉に表現し、これを社員に示し、その通りにリーダーシップを発揮すればよいのです。そうすれば、社員たちは経営理念の真の内容を理解し、使いこなすようになってくれるに違いありません。

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組織と経営理念

  

 企業組織が組織として機能するためには、少なくとも三つの条件が備わっている必要があると言われています。社長一人、社員一人の会社にも、このことが言えるようです。

 一つ目は、組織の人たちが経営理念を共有していることです。それぞれに異なった個性を持ち、異なった経験を重ねてきた別人であっても、経営理念を共有することによって、心をひとつにすることができます。

 二つ目は、組織の人たちが組織内でそれぞれに役割を担い、積極的に役割を果たしていることです。一人一人がそれぞれの力に応じた役割を担い、果たすことによって、組織としてのはたらきが実現するのです。

 三つ目は、組織の人たちの間に、必要なコミュニケーションがなされていることです。お互いの間にコミュニケーションが成り立っていれば、組織活動が活き活きと進展します。

 三つの条件の中でも「経営理念の共有」は、根本的なものではないでしょうか。

 経営理念の共有がなければ、それぞれの役割も不鮮明になりますし、互いの間にコミュニケーションが成立しにくくなります。考えることがバラバラだったら、皆の力を一つに結集することはできないでしょう。

 なかには経営理念を無視するような社員が出たりして、会社のお荷物になってしまうかもしれません。

 経営理念を共有している社員であれば、社長の考えを理解することができるでしょうし、共有の度合いが深ければ、黙っていても社長の思う方向に行動するはずです。

 経営理念が確立し、社長から社員まで一人一人が共有できれば、皆の心がひとつになり、皆の力がひとつにまとまって、大きな成果を生み出すにちがいないと私は考えています。

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社員と語り合う

  

 経営理念を作るときは、社員と語り合いながら作ってくださいと言われます。しかしながら、経営理念とは経営者の心であり、考えかたです。そうだとすれば経営理念はすでにできているのであって、いまさら社員と相談するまでもないということになります。

 一見矛盾に見えますが、これは矛盾でも何でもありません。そこには深い理由が横たわっているからです。

 社長と社員の心がひとつになっていれば、こんなに力強いことはありません。逆に心がバラバラだったら、行動がバラバラになってしまいます。皆の心をひとつにするためには、経営理念を皆で共有することが是非とも望まれるのです。経営理念が企業文化にまで深まれば、なお良いでしょう。

 社長が社員に、経営理念を一通り説明します。社員たちは、さすがに社長は良いことを言うと感心します。しかし、聞いただけでは、たいていの場合、すぐに忘れてしまいます。これでは経営理念の共有などとてもできません。

 社長から社員までが額を集め、時間をかけて、真摯に話し合いながら作り上げた経営理念であれば、経営者の心が社員に浸透して、社員にとっても切実な内容となるでしょう。このようにして生み出された経営理念であれば、無理なく共有できるにちがいありません。

 既にできている経営理念についても、共有できているかどうかのチェックが必要です。その意味で、少なくとも1年に1回は、経営理念教育を行っていただきたいと、経営者の皆さまにお勧めしています。話し合い、確認し合うことによって、改めて共有することができるからです。

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経営理念で雇用する

  

 就職希望者に面接をして、経験があるというので喜んで採用したら、実際には期待した能力を持っていなかった。そんな例を耳にするのは珍しいことではありません。人の資質・能力を見極めるのは簡単なことではありません。

 こうした資質・能力と同時に、いやそれ以上によく見ておきたいのは、その人が会社の経営理念を共有できるかどうかです。

 繰り返し述べてきましたように、経営理念は社長の根本的な思いであり基本的な考えです。ですから、経営理念を共有できないということは、社長の考えに沿った仕事をしない、社長の思いに叶った働きをしないと言っているに等しいのです。

 私は中小企業の社長さん方に、就職希望者に面接するとき、次のように問いかけてくださいとお願いしています。

 「あなたは、わが社の経営理念に参加してくれますか」

 これは、社長の思いに沿った心で働いてくれるか、考えに沿ったやりかたで仕事をしてくれるかと問いかけているのです。社長の考えや思いに参加できない人は、いかに能力が大きくても、いや、能力が大きければ大きいほど、いずれ会社のお荷物になるものです。

 実際、能力の大きさに惚れて雇った人が、経営理念を無視した仕事をしたために、客離れが生じてしまったという事例があります。

 経営理念を共有してくれる社員だけが、経営理念を形にしてくれる人たちです。自分の経営理念、すなわち自分の思いや考えを大事にする社長であるなら、経営理念に沿った働きをしてくれると信じられる人を採用するにちがいありません。

 経営理念で雇用する。経営理念で社員を育て上げる。これは、企業発展のための鉄則であると私は考えています。

 

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経営理念を売る

  

 ある飲食店の経営者は、心の中がお金でいっぱいになっていました。いうなればその経営者の経営理念は「お金、お金、お金」だったのです。お客が入ると「いくら使うだろう、できるだけ多く使わせたい」と、心が急きます。そのために、食事を楽しむ顧客の心などお構いなしです。

 お客の機嫌を取ろうとちょっかいを出すのですが、お客の立場で考えることができませんから、ちぐはぐな対応になってしまいます。このためリピーターがだんだん少なくなっていきました。いわば、自分勝手な経営理念がお客を追い出してしまったのです。

 ある喫茶店で、友人と待ち合わせをしました。入ったときはいっぱいで、端のほうの狭い席しか空いてませんでした。そこでコーヒーを飲みながら友人を待ちました。遅れてやってきた友人と打ち合わせをしていると、ウェイトレスがやってきて「あちらのお席にお移りになりますか」と言います。見るとゆったりした座席が空いたところでした。おかげで、友人との大切な話を落ち着いてすることができました。

 この喫茶店では、顧客がゆったりと、そしてゆっくりと滞在できるように気を使っていたのです。それがここの経営理念でした。私はこの店を長く愛用してきました。実際、多くのファンに支えられている店でした。

 経営理念は経営の根幹です。経営のありかたを決め、顧客との関係を決めます。

 よく「経営理念を売る」と言う経営者がいます。レベルの高い経営理念を確立して、品揃えをし、陳列をし、顧客に対しても経営理念に沿った応対をします。それが顧客の心に響いたときに固定客が増えはじめ、やがて店が繁盛するようになるのです。

 

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生きた経営理念

  

 ある大企業の不祥事が大きく報道されました。この会社の建屋がテレビ映像に流されたとき、そこに「顧客第一」と書かれた大きな看板が見えました。この企業の経営理念は「顧客第一」だったようです。それなのに報道された経営行動、業務行動は顧客をないがしろにしたものでした。やがてこの会社は顧客から見放され、経営はすっかり傾いてしまいました。

 この事件は私にいろいろなことを考えさせてくれました。

 「顧客第一」という言葉を掲げてはいたけれど、実際の行動はそうなっていませんでした。これは経営理念ではなかったのです。事実上の経営理念は「利益第一、顧客軽視」であって、社員たちはそちらに従って行動していたのです。

 実際の場面で、どのように考え、どのように行動するかを決めるのが経営理念の働きです。トップから現場まですべての社員が経営理念を正しく理解して共有し、高度な経営判断も、末端の業務遂行も、経営理念に沿って行われているとき、経営理念が生きて働いていると言えるのです。

 もしかしたら、経営者としては「顧客第一」が本当の経営理念のつもりだったのかもしれません。ところが経営理念の運用を間違えてしまったのでしょう。すなわち経営理念の使い方、働かせ方を間違ってしまったのです。

 社員たちは「顧客第一」という標語を見ながらも、自分の業務を顧客第一に合わせようとは考えなかったのです。これが経営理念なんだとさえ、考えなかったのかもしれません。

 経営理念は企業経営の土台です。経営理念という土台があやふやだったり、腐っていたりすると経営は傾いていくのだなあと、私は得心したのでした。

 

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経営者の心

  

 経営理念というとなにやら厳めしく聞こえます。このために特別なことのように受け取られてしまうようです。厳めしい哲学から「理念」という言葉を拝借してきたところから、誤解が生じたのだと思います。

 私は、「経営理念」というのは、「経営者の心」ですと申し上げることにしています。経営者が、経営を通して実現したいと思っていること。これが経営理念=経営者の心の中心になると思います。

 経営者が常々実現したいと思っていることは何なのか。売上げなのか。利益なのか。生活の安定なのか。社会貢献なのか。もっとほかのことなのか。その内容は、経営者によってさまざまだと思いますが、必ず何かを実現するために経営しているのです。

 ときには、自分が何を実現しようとしているのかを忘れてしまうこともあるようですが、それは、経営者自身の中で、あまりにも当たり前になってしまっているからにちがいありません。

 経営者が一人だけで経営しているのでしたら、それでいいと思います。ただ、従業員がいるときには、経営者である自分は、これこれのことを実現したいと思っているから協力してくれと言わなければなりません。そのためには、自分が何を実現したくて経営しているのかを自覚して、言葉にできなければなりません。

 従業員に対して何もいわずにおけば、従業員は従業員自身が実現したいことに向かって仕事をしてしまいます。それが経営者の求めているものと違っていたら、経営者はいらいらするにちがいありません。

 経営理念を徹底せよと言われますが、これは経営者の求めるものを、従業員に理解してもらい、共有してもらうことを指しているのです。

 ともあれ、経営理念という言葉は、経営者の心を言っているのだということだけは、忘れない方がよいと思います。

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