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経営理念の本質

経営理念の意義

   

事業の土台

  経営理念は事業を推進するに際しての根本的な指針である。経営理念は経営を方向づけ、管理、業務を方向づける。経営理念は顧客の行動に影響を与え、社会における事業の存在意義を形成する。経営理念は事業の土台である。

   

組織活動の土台

  事業を推進するために人が集められ、組織が作られる。事業を円滑に推進するための組織が成立するには、組織のメンバーが、経営理念を共有することが必要である。

  組織のメンバーとは、経営トップから末端社員までの全員を指す。共有するとは、いうなれば同じ考えを持ち、同じ思いになり、行動の方向が同じになることである。

  経営者から末端社員までが経営理念を共有しているとき、組織はひとつの有機体となって活動する条件ができる。あとは運営次第である。

  経営理念が確立していないときや経営理念の共有がなされていないときは、組織は人びとの単なる集合体に堕する。

  組織のメンバーによる経営理念の共有が、組織活動の土台となる。

   

事業の存在意義を生み出すもと

  顧客は、自分と調和する事業を利用する。顧客と調和する経営理念を持つことによって、事業が顧客と調和する道が開ける。

  現在は顧客ではないけれども、事業を取り巻いている人々がいる。経営理念がこの人々と調和していれば、後日、顧客となる可能性が生まれる。

  事業は人びとに利用されることによって存在意義を発揮できるのだとすれば、顧客や事業を取り巻く人びと調和する経営理念は、事業の存在意義を生み出すもととなる。

   

人生の意義を生み出す基礎

  組織メンバーは、自分が得心した経営理念によって業務を推進する中で、自己実現をし、働き甲斐、生き甲斐を得る。

  事業の土台としての経営理念は、同時に組織メンバーの人生の意義を生み出す基礎となる。

   

経営理念と事業の存在価値

   

経営者の本心

  成文化され、公表される経営理念も、そのおおもとは経営者の本心であるべきである。経営者の本心に根付く経営理念は、経営者の自己実現の道を開くものであり、個性の発揮につながる。

  経営者の本心に根付いていない経営理念は、借り物の経営理念、飾り物の経営理念となって、言葉だけが空回りすることになりかねず、経営理念としての働きを生み出すことが難しいであろう。

   

組織メンバーによる共有

  経営理念は、組織のトップから末端メンバーまでが共有することが求められる。

  経営理念を理解し、得心し、感銘を覚えたとき、自発的に共有することができるのである。

  経営理念を自発的に共有した組織メンバーが、経営理念に合った行動をすることによって、組織が一体となる道が開ける。経営理念を共有せよと強制されたからといって共有できるものではない。

  こうしたことから、経営理念は、組織メンバーが自発的に共有できる条件を有するものでなければならないことが分かる。そのために、内容、表現、浸透策などの課題が生じる。

   

顧客との調和

  経営理念から生み出される商品・サービスや、組織メンバーによる接客、応対などが顧客と調和したとき、事業は顧客に利用してもらえるようになり、売り上げ・利益が増大する可能性が開けてくる。顧客は、自分に調和した経営理念で行われている事業を、いつしか選び分けるのである。

   

社会との調和

  経営理念が、顧客、ステークホルダーを含む社会と調和するとき、事業は社会的に有意義な存在となる。事業の存在価値は、社会との調和によって確立する。

   

一つにつながる

  経営者の本心から発した経営理念が、組織メンバーの共有、顧客・社会との調和へと広がることは、全体が経営理念でつながることを意味する。このつながりが広く、深く、強くなることによって事業の存在価値が高まると考えられる。

経営理念の本質

   

経営理念の本質

 事業の存在価値を生み出す経営理念は、「人間性」「公共性」「普遍性」「現実性」を備えていることが要請される。これらは、経営理念の本質であると言ってよい。本質とは本来の性質であり、必ず備えるべき性質である。

 これらの本質を備えた経営理念は、事業を正しい方向に導き、歪みのない経営行動を生み、事業の存在意義を生み、人々の充実した人生に貢献する。

  

人間性

 人間同士は、生かされ合い生かし合いの関係の中にある。この関係の中で、人びとを生かす働きをしたいと思う性質が人間にはある。この思いを仏教では慈心という。また、困難に遭遇している人びとを助けたいと思う性質がある。この思いを仏教では悲心という。これが人間本来の性質、すなわち人間性の根幹である。

 事業の意義は、生かされ合い生かし合いの関係の中で、人々を生かす働きをすることと、不便や困難に面している人びとを助ける働きをするところにある。

 それゆえ、事業の土台である経営理念には人間性が備わるべきである。

  

公共性

 公共性についてはさまざまな議論があるけれども、私は、人間性を社会的に広げたものであると考えている。ビジネス縁起観における公共性の概念は「自分・自分と関わりのある人々・世間のあらゆる人々の幸福に役立つ働きをする」ことである。

 事業は社会的な立場で行われるのであるから、公共性を持つべきであることは論を俟たない。それゆえ、事業の土台である経営理念には公共性が備わるべきである。

  

普遍性

 普遍とは、あらゆる存在に、分け隔てなく、まんべんなく行きわたっていることである。人間性は、人間における普遍性のひとつ、公共性は人間社会における普遍性のひとつである。

 根本的な普遍性は、あらゆる存在は一つの理法のもとにあることである。この理法を真理という。真理とは、ここでは真実の理法である。いつどんなときにも変わることのない物事の正しい筋道である。

 事業は、あらゆる存在を見渡した普遍的な立場で、普遍的な理法によって営まれるべきである。それゆえ、事業の土台である経営理念には普遍性がが備わるべきである。

  

現実性

 事業では、人間性、公共性、普遍性を具体的な形で現すことが求められる。これが現実性である。実際に行われる具体的な形は、組織によりまた人によってさまざまであろう。すなわち、現実性は個性の発揮を意味する。

 経営理念は、人間性、公共性、普遍性をそなえながら個性を発揮する現実性を持つべきである。